マクドナルドハウスって知ってる?

治療日記

マクドナルドハウスとは

ドナルド・マクドナルド・ハウス(通称:マクドナルドハウス)とは、「病気と闘う子供とその家族のための滞在施設」のことです。

自宅から遠く離れた病院に入院している子供に付き添うご家族が、病院のすぐ近くに、安価で安心して泊まれる場所として運営されています。

コンセプトは「わが家のようにくつろげる場所」

看病による精神的・肉体的な負担を少しでも減らすため、プライバシーが守られるベッドルームのほか、自炊ができるキッチン、リビング、ダイニング、ランドリーなどが完備されており、自宅に近い感覚で過ごせるよう配慮されています。

非常に安価で利用できる

利用料は施設によって多少異なりますが、基本的には1人1泊 1,000円(+リネン代などの実費)と、非常に低価格に設定されています。これは、経済的な負担を減らし、長期の付き添いを可能にするためです。

運営は「寄付」と「ボランティア」

この施設は、マクドナルド(企業)だけでなく、多くの企業や個人からの寄付・募金と、地域のボランティアスタッフによって運営されています。

設置場所

主に、高度小児医療を行う大規模な病院の隣接地や敷地内に建てられています。
日本国内には現在12カ所ほどあります。

北海道
▶︎さっぽろハウス (10部屋、近くの病院:北海道立子ども総合病院・療養センター)

東北地方
▶︎せんだいハウス (16部屋、近くの病院:宮城県立こども病院)

中部地方
▶︎なごやハウス  (12部屋、近くの病院:名古屋大学医学部附属病院)
▶︎にいがたハウス (10部屋、近くの病院:新潟大学医歯学総合病院)

関東地方
▶︎とちぎハウス  (10部屋、近くの病院:自治医科大学とちぎ子ども医療センター)
▶︎せたがやハウス (23部屋、近くの病院:国立成育医療研究センター)
▶︎ふちゅうハウス (12部屋、近くの病院:東京都立小児総合医療センター)
▶︎東大ハウス   (12部屋、近くの病院:東京大学医学部附属病院)
▶︎さいたまハウス (7部屋、 近くの病院:埼玉県立小児医療センター)

近畿地方
▶︎おおさか健都ハウス (20部屋、近くの病院:国立循環器病研究センター)
▶︎神戸ハウス   (16部屋、近くの病院:兵庫県立こども病院) 

九州地方
▶︎ふくおかハウス (21部屋、近くの病院:福岡市立こども病院)

利用できる人

基本的には、**「20歳未満の入院・通院中の患者と、その付き添い家族」**が対象です。

泊まってみた感想

「ホテル」ではなく「家」の安心感

部屋はプライバシーが守られる個室ですが、一歩外に出ると広いキッチンやリビングがあります。

ビジネスホテルのような「仮住まい感」というよりは、本当に「生活の拠点」という雰囲気。看病で張り詰めた気持ちが、ここに戻ってくるとふっと緩むのを感じました。おじいちゃんやおばあちゃんが一緒に滞在しに来た時は、リビングスペースで朝ドラを見ながら朝食をみんなで食べて、実家に帰ってきたかのような安心感を感じました。

キッチンと洗濯機がありがたい

長期の付き添いで一番困るのが食事と洗濯です。

ここには自炊ができる広いキッチンがあり、冷蔵庫も使えます。コンビニ弁当ばかりになりがちな入院生活で、温かい手料理を作ったり、簡単なものを食べたりできるのは本当に救われました。私は絶賛減量中だったので、低温調理器を持ち込んで鶏ハムを量産していました。また、ボランティアさんが温かい食事を作ってくださる日もあり、なんだか心までほっこりしました。洗濯機も完備されているので、着替えの心配も減ります。

「一人じゃない」と思える場所

キッチンや共有スペースで、他のご家族、スタッフ、ボランティアさんとすれ違うことがあります。

詳しく言葉を交わさなくても、「みんな頑張っているんだな」という空気感があり、孤独を感じがちな付き添い生活の中で、勝手に同志のような心強さを感じていました。

部屋には「つぶやきノート」といって、同じ部屋に過去に泊まった家族の残した記録があります。読んだら泣いてしまいそうなこのノート、私は読むまい、としていましたが、自分の娘の手術が終わった連絡がなかなか来ない不安な時、手に取ってしまいました。案の定、他の家族の経験がありありと伝わってくる内容に涙が止まらなくなりました。読み終えて号泣の中、執刀医の先生から「手術が終わりました、安心してください」と電話をいただき、鳴き声で電話に出たのもいい思い出です。執刀医の先生はなぜ泣いているのか甚だ疑問だったでしょう。

ボランティアさんの温かさ

施設の運営を支えているボランティアの皆さんが、とても温かく迎えてくれます。

私の出会った80代のおじいちゃんボランティアさんは「私も昔、息子を白血病で亡くして大変だったんだ。同じ苦労を抱える人のために、この歳でも何かできないかと思ってここでボランティアをしてるんだよ」と教えてくださり、胸が熱くなりました。

まとめ

マクドナルドハウスは、単に「安い宿」ではなく、「看病する家族を支えてくれるチーム」のような場所でした。そして、ここは人の思いやりでできた結晶のような施設であり、社会の優しさに気付かされるという経験をしました。自分も社会のために何かできないかな、そんなことを思うきっかけになりました。

もし利用を迷っている方がいたら、ぜひ選択肢に入れてみてください。親が元気でいることが、子供にとっても一番の薬になると思います。

また、もしこの記事を読んでマクドナルドハウスって素敵な施設だな、思って下さった方は、マクドナルドでお釣りが出た時、レジにある募金箱にそっとあなたの気持ちを入れてみてください。

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【参考サイト】

• DMHCについて
 https://www.dmhcj.or.jp/house/
 

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