里帰りをしてから、出産までの数週間。羊水検査の結果を待つ時間は、長く、静かな祈りの時間でもありました。今回は、そんな中で私たちがどのように「家族」としての絆を深めていったかをお話しします。
「選ぶため」ではなく「迎えるため」の答え
数週間の待ち時間を経て届いた、羊水検査の結果。 結果は、「染色体異常なし」でした。
その言葉を聞いた瞬間、夫婦で、そして家族みんなで深く安堵したのを覚えています。 ただ、私たちが検査を受けたのは「選別するため」ではなく、どんな状況でも「最高の準備で迎えてあげるため」でした。
結果が出るまで、染色体異常を持つお子さんのご家族のブログもたくさん読み、その日々の豊かな愛情にも触れてきました。もし結果が違っていたとしても、「この子を一生大切に守っていく」という私たちの決意に変わりはなかった。その想いを再確認できたからこその、安堵の時間でもありました。
病気に打ち勝つ、一生の贈り物
娘に複数の疾患があると分かってから、私たちの名前選びの基準ははっきりしていました。
「この子が名前を呼ぶたび、呼ばれるたびに、病気に打ち勝つような元気をもらえる名前にしたい」
夫婦で何度も何度も案を出し合いました。画数を調べ、意味を調べ、夜遅くまで話し合う日々。 「この漢字だと少し硬いかな?」「こっちの意味の方が、今の私たちの願いに近いね」 たくさんの候補が出ては消えていきましたが、最終的に二人で「これだ!」と心から思える名前を見つけることができました。
その名前を呼ぶたび、お腹の中で動く娘が「気に入ったよ!」と言ってくれているような気がして、名前を決めたことで私たちの絆もより強くなったように感じます。
義母への憧れと、一針の祈り
この産休中、私は初めて「刺繍」に挑戦しました。 きっかけは義理のお母さまです。義母は刺繍がとても得意で、私たちの結婚式でも素敵な作品を作ってくれた憧れの存在でした。
私が刺繍を始めたことを知ると、義母は娘が使える「くまさんの可愛いおくるみ」の刺繍キットを贈ってくれました。一針一針、娘の健やかな成長を祈りながら無心に針を動かす時間は、ざわつく心を静め、不安を癒やしてくれる大切なひとときとなりました。
自由奔放な「逆子ちゃん」
そんな私たちの気合を知ってか知らずか、お腹の娘はとってもおてんばでした。 羊水が多くて動きやすかったのか、なんとこの時期に「逆子ちゃん」に。
激しい胎動のたびに逆子は治ったかなと願いましたが、娘は自分の好きな位置を譲りません。最終的に先生から「(十二指腸閉鎖の手術などの関係で各科の先生たちが待機できる状態で出産することになっていたため予定帝王切開の予定でした)どっちみち帝王切開だから大丈夫だよ」と言われ、思わず苦笑いしてしまいました。
「生まれる前から、自分の意志をしっかり持っている子なんだね」 そんな娘の個性が、たまらなく愛おしく感じた日々でした。
次回、 出産後の生活を見据えた「新しい相棒」選び。そして、ずっと楽しみにしていたニューボーンフォトの予約。けれど、そこには切ない決断も待っていました。


